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佐賀ダンボール商会 副社長 石川 慶藏さん
    「かつて有田焼がヨーロッパの人々を感動させたように、世界の人々を感動させ夢を与えるような商品を生み出すこと。それが私の夢であり、また次代を担う若者たちに示すべき道だと思います」

      昨年7月、北海道に8カ国の国首脳を迎えて開催された「G8北海道洞爺湖サミット2008」。ホスト国である日本政府から各国首脳への贈答品として贈られたのは、世界的に有名な有田焼で造られた万年筆だった。気品あふれる滑らかな光沢を備えた磁器製の万年筆は、有田焼の窯元である「香蘭社」「源右衛門窯」、文房具の老舗「丸善」「セーラー万年筆」ら異業種間の協力で実現したもの。その発案者は、地元有田町の段ボール製造業「佐賀ダンボール商会」副社長の石川慶藏さんだ。
      小城市出身の石川さんは、鹿児島大学卒業後、松下電器産業(現パナソニック)に入社。PHP研究所に出向し31年間の勤務を経て'01年、奥様の実家の家業を継ぐために佐賀へと帰郷、佐賀ダンボール商会副社長に就任する。   「私が有田に戻ってきた当時、有田焼の売上はピーク時の3分の1に落ちていて、街にも活気がありませんでした。『なんとか有田の街に活気を取り戻したい』と願ってはいたものの効果的な手段が見出せないまま、私自身が大病にかかり1ヶ月間の入院生活を余儀なくされました。そこで退屈しのぎにと思って持ち込んだのが、1本の万華鏡。その万華鏡が描き出す世界の美しさに感動した患者さんは、次第に元気を取り戻していきました。看護士さんも『元気が出た』と喜んでくれたんです。その様子を見て、万華鏡には人の心を癒す効果があると実感しました」
      見る者の心を癒し、感動を与えてくれる万華鏡。有田焼を使って万華鏡を作ることを思い立った石川さんは、図書館に通い詰めて有田焼や万華鏡に関する書物、また自治体の支援事業についての資料を熟読し、世界初となる有田焼万華鏡製品化のための準備を進めた。
    「有田焼万華鏡実現への道のりには、技術的な問題やマーケティングの難しさなど、問題が山積みでした。それでも成功に導くことができたのは、私に3つのモノが無かったからです。一つは、門外漢の私には焼物の知識がほとんど無かったこと。二つ目には、全く資金を持っていなかったこと。そして最後に、有田の町が不況にあえいでいたことです。もし私に生半可な知識があったら、独りで考えて挫折していたでしょうし、もしある程度のお金があったら、逆に早い段階で諦めていたでしょう。事業成功のために必要不可欠な条件が揃っていなかったからこそ、様々な業種の方々の知恵と協力を得ることが出来て、不可能だと思われたいくつもの難題を乗り越えることができたのです。『衆知を集めること』、それが成功への道であることを、有田焼万華鏡の開発で再確認することができました」
      多くの異業種企業の協力を得て有田焼万華鏡の商品化に成功した石川さんは、さらに多くの世界の人々に喜ばれる商品を目指して、有田焼を使った万年筆の商品化に挑戦。いくつもの課題を克服し世界初の万年筆を実現させた。石川さんは、その実績を評価され、今年3月、「鳥取県の21世紀の図書館を創る会」が主催する「図書館で夢を実現しました大賞」で最優秀賞を受賞した。現在は次なる挑戦・世界の一流メーカーとコラボした「有田焼オルゴール」商品化に向け奔走する日々を送っている。
    「今年は『百年に一度の大不況』と言われていますが、有田焼400年の歴史の中にも幾度もの危機がありました。その危機を乗り越えてきた先人達の知恵の中に、必ずこの大不況を乗り越えるヒントが隠されているはず。かつて有田焼がヨーロッパの人々を感動させたように、世界の人々を感動させ夢を与えるような商品を生み出すこと。それが私の夢であり、また次代を担う若者たちに示すべき道だと思います」









プロフィール
 昭和22年、小城市牛津町生まれ。鹿児島大学卒業後、松下電器に入社し、PHP研究所に出向。平成12年に退職し、佐賀ダンボール商会副社長に就任。平成15年、世界初の磁器製「有田焼万華鏡」を開発、年間3,500本以上を売り上げるヒット商品に。次に発表した「有田焼万年筆」も、昨年7月に行われた「G8北海道洞爺湖サミット」で各国首脳への贈答品に選ばれるなど、高い評価を得た。
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