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No.146


Profile

昭和13年8月、伊万里市大川町に生まれる。父親が始めた梨・みかん農園の跡継ぎとして18歳から梨栽培に従事。現在、265aの土地で妻・息子とともに梨のハウス栽培・トンネル栽培・路地栽培を行う。JA伊万里の理事を務める。


佐賀の若者たちへの
メッセージ

「梨づくりに関して言えば、自分は、消費者向けではなく、お客様向けの商品をつくるように心がけています。つまり、「消費者がだれかに食べさせたい、贈りたいと思える」最高級のものを市場に送り出すという考えです。農家も選別される時代、今のニーズを素早く察知して時代の流れを掴める人になってください。」


『伊万里梨』 生産者

山下 信義 さん

梨づくりは天候との勝負。
太陽や風が、実を美味しくもするし、
ダメにもする。
台風の日は心配で眠れないね。

 山下信義さんは、そんな大川町で梨栽培に従事するお一人。父親が始めた梨園を手伝うようになったのが一八の時。以来、約半世紀の間、ひたすら品質と安全性を追究しながら梨と対峙してきた。

 「果物は天候に左右されるから、栽培は毎年試行錯誤ですよ。今年は暑い日が続いて、(梨の)日焼けは多かったんですが、小玉ながら味は去年よりいいものができましたね。糖度にすれば平均一度以上は違いますよ」。

 二六五アールという広大な土地には、『幸水』『豊水』『新高』という三品種が栽培されている。比較的収穫時期の早い『幸水』は、既に出荷作業が始まっていると言う。通常より早めに収穫できるのは、ハウス栽培・トンネル栽培(畑の天井のみにビニールをかける栽培法)・路地栽培と、栽培法を分けているためだ。

「収穫は品種ごとに六月の末から一〇月の中旬まで続きます。収穫が終わると、有機堆肥をまいて土を休ませ、またすぐ手入れが始まる。作業はとめどなくありますから、一年中鋏は手放せませんね」。

 『甘さと水分が多く、実が締まっている』と評判の大川産の梨。その梨本来の甘みを出すため、実は袋にかぶせず、余分な農薬は使わず、自然に任せて実らせるというのが山下さんのモットーだ。そのため、丹念な手入れをしていても、虫食いや日焼けなどの『自然のトラブル』に見舞われる梨も少なくない。そんな中でも、何より大変なのは“風との戦い”だと言う。

 「今の時期は台風が一番心配の種ですね。実が落ちるとそれで一年の苦労が全てパアですから。それでなくても、梨は水分が多いので、風で揺れて少し枝にあたっただけでも傷ついてしまう繊細な果物なんです」。

 そんな風対策として、梨の近くの枝には一本一本スポンジが巻かれている。何千という梨の実一つ一つに細かい手間がかけられているのだ。

「JA伊万里大川支所では、できるだけ農薬を使わず有機農法での梨栽培を推進しています。その一環として、多くの梨農家が地元牛、つまり伊万里牛の肥育農家から出た発酵堆肥を使っているんです。これからも、伝統を守り、特産物の生産者同士が助け合いながら、消費者に安全と安心を提供していきたいと思います。手間をかけた分、出来がいいとうれしさも一際ですよ。生産者としては、消費者においしく食べてもらうことが一番の喜びですから」。



※プロフィールなどの記述は「月刊タウン情報さが」掲載当時のものです。

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