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No.123


Profile

1974年、武雄市生まれ。杵島商業高等学校卒。中学の頃から独学で絵を描き始め、19歳の時に単身ニュージーランドへ。現地の人と触れ合いながら風景画を描き続ける。2年後日本へ戻り、97年7月にアトリエ煉瓦(れんが)をオープン。99年からは絵画のレンタル業等も始めている。他にロッククライミングやバスケット、柔道、芝居の脚本など幅広い分野で活動中。


これからの夢

「将来はこうしたいっていう夢はまだ漠然としか考えていないのですが、今、いろいろな人の夢に関わらせてもらっていますから、そんな中でもっと自分を磨いて、自分の夢を見つけていけるようになりたいですね。」


兼業画家

荒川 徳臣 さん

レンガって、積み重ねていくことで
崩れることのない丈夫なものになるでしょう。
この店は、人と人とのつながりを、
レンガみたいに一つずつ積み上げていける、
そんな場にしたいんです

 夜の町、佐賀市愛敬。飲み屋街の一角にある小さなビルの2階に、その店はあった。『アトリエ煉瓦』。美しい夕日や森、夕暮れの町並みなどの風景画が壁一面に飾られた店内は、素朴で温かく、まるでヨーロッパの片田舎にある居酒屋のような空気に包まれている。

 バーテンダーとしてお客をもてなすこの店のオーナーは、荒川徳臣さん。少年のような瞳が印象的な彼は、店に飾られた絵を描いた本人、つまり画家でもある。

 「絵を描くというのは、自分が神様になれる世界なんです。僕が描いているのは風景画だけど、その形や位置の正確さより、風の向きや空気のぬくもりを思い出しながら描いています」。

 中学の時から独学で油絵を始めた荒川さんが、本格的に描き始めたのは19歳の時。失恋をきっかけに単身渡ったニュージーランドでのことだった。

 「何のツテもなく、言葉もよく分からないから、3日間はバスにも乗れなかったんです。でも、ある日、夕日のきれいな場所でスケッチをしていたら、一人のおじいさんが『ここは僕の土地だよ』って声をかけてきて、『絵を描きたいならここに小屋を建てるといい』って言ってくれたんです。人ってやさしいな、触れ合いっていいなと思いましたね。それから、小屋を建てて、絵を描きながら、おじいさんといろんな話をしました。たくさんの仲間もできました。
 1年半後、そのおじいさんは亡くなったのですが、彼が与えてくれた愛や、教えてくれたことは、僕にとってかけがえのない宝物になりました」。

 おじいさんとの思い出を胸に日本に帰ってきた荒川さん、『人との触れ合いを大切にし、多くの人たちが集える場所をつくりたい』と、福岡でバーテンダーの勉強をし、23歳の時に今の店をオープンした。

 現在も1年に2回は海外に行って絵を描いているという荒川さん。行くたびに新しい人との触れ合いがあり、新しい風景に出会えることが楽しみだと言う。

 また、画家としての活動のかたわらでは、店のお客と柔道をしたり、バスケットボールチームを作ったり、ロッククライミングをしたり、同じビルで上演している芝居の脚本を描いたりと、多方面で仲間の輪を広げている。

 「この店には、多業種の人たちが集まってくるのですが、みんな輝いていて魅力のある人たちばかり。佐賀ってほんと捨てたもんじゃないんです。そんな仲間と一緒に、この土地ならではの文化を作っていきたい。福岡の真似ではなく、佐賀だからできることをやっていきたいなと思います」。



※プロフィールなどの記述は「月刊タウン情報さが」掲載当時のものです。

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