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No.107


Profile

昭和22年、佐賀市神野生まれ。佐賀北高校1回生。高校時代美術部に入部し、デッサン、油彩のイロハを学ぶ。東横美術学園、フォルム洋画研究所を経て、22歳の時渡欧米。帰国後、プロの道を目指し始める。昭和50年、第3回ユース佐賀美術展特選。洋画家として個展、グループ展など多数開くように。昭和55年、佐賀新聞に「記憶の風景」連載スタート。現在21年目。


二十代の
若者たちへ

「若い頃、欧米で自分とは何かを探していたような気がします。あの頃を振り返って今言えることは、自分の足下をしっかり見ながら、向かっていくということですね。どういう家族の中にいて、どういう町に住んでいる、といった自分の状況を見ていくと、どうすればいいかということが、自ずと出てくると思うのです。」


アーティスト

服部 大次郎 さん

漫画家と思っている人も多いのですが、実は・・・

 地元紙・佐賀新聞に月1回連載されている『記憶の風景』。昭和30年代の子供の情景がエッセイとともに描かれており、その時代を生きた『団塊の世代』を中心に、多くの人々が懐かしみ、胸を熱くしているロングランコーナーだ。

 作者の服部大次郎さんは生まれも育ちも生粋の佐賀県人。『記憶の風景』以外に、洋画家として個展やグループ展などを開き、佐賀を中心に活動している。

 「本来は、油絵の方が専門で、21年前、佐賀新聞の方から依頼があるまで、漫画は書いたことがなかったんです。始めの頃は悩みましたね、絵だけならまだしも苦手な文章も書かなければいけないわけですから。それがいつの間にか20年以上も続いて、作品は250以上。すっかり私のライフワークの一つになりました。今では私のことを漫画家だと思っている人も少なくないのですよ。」

 だからといって、洋画家としての服部さんの作品が漫画チックというわけではない。逆に、同一人物が描いたとは思えない抽象画で、『記憶の風景』の下町的画風な水彩画とのあまりの違いに、誰もが驚く程。

 もともと、小さい頃から絵は大の得意。好きというより、人に誉められるのが嬉しくて、周りに乗せられて描いていたと言う。佐賀北校時代、美術部に入部。そこでデッサンや油彩のイロハを教わり、将来の自分を美術と結びつけるようになった。

 「美大を目指して浪人したのですが、何度も失敗して。下宿生活で目の前がふさがった状態になり、このままじゃいけない、何とか打破したいと片道キップでヨーロッパに向かう決意をしたのです。ロシア経由でヨーロッパに着いてからは、移動は全てヒッチハイク。途中働いて生活費を貯めながら、多くの国の人と触れ合って、もう駄目かな、と思うときに、不思議と誰かが助けてくれる。生まれた場所や環境は違っていても、人間っていいものだなと思いました。」

 世界に触れ、ヨーロッパの美術も学び、意気揚々と佐賀に帰ってきたのが24歳の時。帰国直後は、自分の思いと佐賀の現状とのギャップに苦しんだものの、自らの気持ちを奮い立たせ、プロになることを決意。その三年後には、第3回ユース佐賀美術展で特選を受賞、洋画家・服部大次郎の堂々たる幕開けとなった。

 「一度決意してから、その道は決して平坦ではありませんでしたが、気持ちは揺るぎませんでしたね。今思えば、欧米での2年間が私にとっての心の大学だったのではないかという気がします。今でも息詰まった時には旅をしていた時の自分に立ち戻るんです。あの頃の経験が画家としての私の、一番大切な糧になっているのですよ。」



※プロフィールなどの記述は「月刊タウン情報さが」掲載当時のものです。

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