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No.065


Profile

満州に生まれる。第二次世界大戦終了後、帰国し宮崎で小学校教諭を経て、現在児童文学同人誌『ブランコ』を主宰、子ども文庫も開く。日本児童文学者協会会員。主な作品に「気球にのった1年生」(国土社)「飛べ!赤い翼」(小峰書店)「とぼうよギンヤンマごう」(石風社)などがある。いずれも佐賀をテーマにした作品。


若者たちへの
メッセージ

小学校で子どもたちと一緒に遊んでいたあの時のことを思い出すと、楽しいことばかりでしたね。結婚と同時に退職したのですが、ほかの地に行くことで悩んでいた私に、主人が「子どもはどこにいても一緒」と言ってくれたんです。今、子供たちに童話を書いたりお話を聞かせてあげたりしていて、本当にそう思います。子どもたちと接するのは楽しいものですね。


童話作家

権藤 千秋 さん

子供たちにたくさんのお話を残したい

 佐賀市下田町の自宅で、子ども図書館を開いたり、同人誌の発行や童話作家として活動している権藤千秋さん。童話の内容は、かちがらすの話や有明海の海苔の話、気球の話にお壕に咲く蓮の花の話など、そのほとんどが佐賀にまつわるものだ。

 権藤さんが童話を書くようになったきっかけは、今から50年も昔にさかのぼる。第二次世界大戦終了後、満州から引き上げてきた権藤さんは宮崎のある小学校の教諭として働くようになる。

 「初めて小学校に行った時、私子どもたちから石を投げられたんです。というのも、満州から引き上げて来る時、身を守るために断髪をして兄の洋服を着ていたから。そんな私の姿を見て、子供たちが『男かにゃ、おなごかにゃ』なんて言って。次の日、私が先生だっていう紹介がされると、びっくりしていましたけどね。」

 権藤さんは、子どもたちと仲良くなるために、お話を聞かせてあげることを考えついたという。初めはグリム童話や日本昔話など自分の覚えている話を、そして、そのネタに詰まった時、よし!と思い立ったのが創作童話。もちろん児童たちには大人気、それからというもの物書きの楽しさに魅入られ、結婚退職後も作家活動を、さらには、子供たちを対象にした地域のイベントなど、いろいろな機会の度に童話を通じての子どもたちとのコミュニケーションを図っている。

 童話を書く時は、毎日の生活の中で思ったこと、感じたことからヒントを得ているという権藤さん、そんな彼女の作品の中で唯一、5年の歳月を費やして書き上げたノンフィクション『飛べ!赤い翼』がある。これは、彼女自身もひときわ思い入れの強い作品だと言う。物語の舞台は昭和11年の脊振。懸賞飛行の途中で脊振山に墜落してしまったフランスの飛行冒険家、アンドレ・ジャピーさんと脊振の人たちの物語だ。

 「昭和11年の事件と、その前後のことを調べるのには本当にたくさんの人たちにお世話になり、かなりの時間と手間がかかりました。でも、当時の話を聞いたり、資料を調べるうちに、ジャピーさんと脊振の人たちのドラマ、そして素晴らしいスポーツマンシップが目に浮かぶように分かってきて、感動の連続でした。この物語もそうですが、佐賀にはいいところがたくさんあるんです。でも、それをそのままにしておいたら、いつか忘れ去られてしまう。本にすることで、子供たちにも伝えていけますし、本を通じて『佐賀ってこんなところなんだよ』っていう、全国への発信ができればすごくうれしいですね。」



※プロフィールなどの記述は「月刊タウン情報さが」掲載当時のものです。

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