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No.058


Profile

昭和17年2月、佐賀市生まれ。小さい頃から親に連れられて映画を見に行ったことから映画好きに。昭栄中学校を卒業後、家業を継いだものの、30歳の時にセントラル会館に入社。以来映写技師として映画館の影の支えとして映写機を回し続けている。


20代の若者たちへ

今は昔ほど人情味のある映画が少なくなったような気がしますが、それでも映画は娯楽としてだけではない、いろいろなものを教えてくれます。たくさんの映画を観て、世の中のことを観察したり、人としての物語を勉強したり、そして子供ができた時には、自分が映画で学んだことを教えてあげたりしてもらいたいですね。


セントラル会館映写技師

江嵜 章 さん

毎日が真剣勝負
何も起こらなかった時は
酒がうまいです。

 佐賀市民に昔から親しまれてきた映画館の一つ、セントラル会館。この会館で約30年、毎日々々私たちに映画を楽しませるために影で働いている人がいる。映画の上映には欠かせない映写技師、江嵜章さんだ。

 小さい頃から大の映画好き。「七人の侍」「椿三十郎」など黒澤映画をはじめ、たくさんの邦画を観に映画館に通っていたという。だが、好きというだけで映写技師の仕事は務まるわけではない。お客に何のトラブルもなく映画を見終ってもらうためには、当然映写機に対する知識や技術が必要になってくる。

 もともと機械いじりも得意としていた江嵜さんは、その技術の面においても長けていた。映写技師だった友人のところへ遊びに行くうちに機械の仕組みを覚え、自分が仕事として現場に入る時にはすでに配線やちょっとした故障などは自分で直せるようになっていたという。まさにこの映写技師の仕事は江嵜さんにとっての天職だったと言えよう。

 入社した当時、映画の初めから終わりまでびっしりと映写室の中にこもって、機械の管理をしておかなければならなかった。今と比べてトラブルも多く、その度に冷や汗をかいていたという。

 「お客さんはわざわざお金を払って観に来てくださっているのですから、何事もなくて当たり前。でも、やっぱり人間がすることだからミスも生じますし、機械は故障もします。今でこそ最新機器の導入によって、滅多なことでは途中で止まるなんてありませんが、それでもやはり毎日が真剣勝負です。機械が故障したらもう腹がたって仕方ない。その分、何もなかった日は、仕事帰りの酒かうまいですね。」

 現在は、2力所4フロアの映写室を一人(スタッフ4人の交代)で巡回し、やる作業といえば前編と後編の切り替えをする程度。めまぐるしい中でも、機械任せの仕事が多くなってちょっと物足りなさを感じたりもするとか。

 「昔に比べて映像も音声も格段によくなりましたが、技師としてのやり甲斐という意味では寂しいかも。機械が変わる度に使い方を覚える方が大変になってきましたね。説明書も横文字で書いてあるから、ちんぷんかんぷんで(笑)後は実践で覚えるしかないんです。もう今の若い人(スタッフ)たちにはかなわないですよ。もちろん、映写機に対する愛情は誰にも負けませんけどね。」

 セントラル会館の映画フィルムが、江嵜さんらの手によって今日も回りはじめる。



※プロフィールなどの記述は「月刊タウン情報さが」掲載当時のものです。

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