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No.018


Profile

昭和7年2月、長崎県五島生まれ。15歳の秋、初めて故郷を離れ、久保田町にある窓乃梅酒造に出稼ぎに。以来50年間、毎年11月から3月まで佐賀の酒造りに携わる。現在は十数人を率いる杜氏として酒造りの管理役を務める。


二十代を
振り返って

自分が若い頃は上下関係も厳しくて、何より毎年同じ事の連続で、よくここまで続いたなと思います。今、振り返ってみて、当時のことが役に立っていることは間違いありません。しかし、酒造りにしても、生き方にしても、環境が変わった今、若い人とは感覚が違いますから。「昔とった杵柄」でしかないのかもしれませんね。


窓カ梅酒造株式会社 杜氏

近藤 三則 さん

毎日が緊張の連続

 県民をはじめ多くの酒好きの人々に愛される佐賀県の代表的な酒の一つ『窓乃梅』。この酒造りに、人生の半分以上を費やしている一人の男がいる。近藤三則さん。夏場は故郷の長崎・五島で農業や漁業に励み、木枯らしが吹き始めるとともに佐賀に降り立ち、暖かくなる前に故郷に帰る。まるで佐賀の北風小僧のような存在だ。

 近藤さんが初めて窓乃梅の門をたたいたのは15の時。何も分からないまま、やらされることといったら、簡単な手伝いのほかは桶をかつぐ練習や炊事ばかり。休む間もなく、一人になると故郷を懐かしみ泣いてばかりいたとか。そんな少年時代を経て、毎年々々体で酒造りのノウハウを覚え、今では十数人の職人を卒いるリーダー(杜氏)として、その責務を果たす。

 「酒はちょっとした環境の変化で味が変わってしまいますし、雑菌が少しでも入ると、全てだめになってしまうことも。だから、毎年やっていても決して気は抜けません。毎日のチェックはもちろん、一つ一つの作業時も時間を計り、この目で確かめる。それでも年々、微妙に味が変わるのですから、ほんと、この仕事は難しいですよ。」

 酒造りは、気温が下がる冬の間が勝負。取材にいったこの日も、小雨がちらつく寒空。しかし、そんな中でも、冷たい水をものともせずに米を洗い、仕込みを行なう職人たち。そして、作業の一部始終を真剣な眼差しで管理する近藤さんの姿。寒さを吹き飛ばす近藤さんらの熱気にあてられながら、ふと考えた。宴会や接待の場で、機会ある度に膳に飾られ、余ったら何のためらいもなく捨てられる酒の数々。そんな酒の果ての姿を、近藤さんばどう感じているのだろう。そして、近藤さんの存在を知った我々は…。



※プロフィールなどの記述は「月刊タウン情報さが」掲載当時のものです。

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