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No.007


Profile

昭和13年小城郡三日月町生まれ。天理大学体育学部卒後、伊万里農林、佐賀東高校の教諭、県教育庁勤務を経て現在、北山少年自然の家の所長。今年6月、佐賀新聞社よりエッセイ「ふるさと あのころ」を出版。今年5月からは「ふるさと 川柳世相」を佐賀新聞に連載中。


北山少年自然の家

相浦 實 さん

昔が全ていいとは思わん。
でも、今が全ていいとも思わん。

 「読んでもらいたいなと思うわけね、昔、こういう時代があったっていうことを。昔が全ていいとは思わん。でも、今が全ていいとも思わん。昔は、ガキ大将ていうのがおったけど、そのガキ大将が子供たちをうま−くまとめて、いい意味で采配しよったもんね。僕達の頃は、『遊ぴにがってん(加えない)』て言わるっとが死刑の宣告よりきつがったよ。今の子供たちは、『テレビ見るけんよかもん』ぐらい言うけんね遊び方知らんもん。仲間とのつき合い方しきらんもん。恐いね。その子たちが親になった時。だけんね、この本で知ってほしかわけ。昔、げん(こういう)遊ぴのありよったて。」

 今ではほとんど聞かれなくなった佐賀弁を巧みに使い、自らの子供時代の出来事をエッセイにして出版、現在県内でベストセラーになっている「ふるさと あのころ」に込めた思いを語る相浦實さん。佐賀で生まれ、佐賀に育てられ、そして今、これからの佐賀を育てる根っからの佐賀男児だ。

 現在、相浦さんは、北山少年自然の家の所長を務める。子供たちから呼ばれる愛称は、どこからきたのか『バンビちやん』。体格がよく、大声で話す姿は一見、近寄りがたいイメージだが、この愛称と、ご自身の人柄に、子供たちもすぐに打ち解けてしまう。相浦さんが所長として子供たちに欲することはこの北山の自然のような人間になれ。大きくて強くて優しくて厳しい、そしてみんなに平等、そういう人間になれ。また、雨や風や暑さや寒さ、どんな自然の中ででも生きていけるたくましい人間になってほしいと願う。

 「子供たちは帰る時、いい顔してるよ、みんな。大きくなって帰っていってくれる。しかし、1泊や2泊じゃいかん。自然ば感じることはできるかもしれんけど、食事もトイレも我慢しようと思えばできるわけよ。自然の中で過ごさせるためにはやっぱり5泊、6泊してもらわんと。」

 平地とは3度程気温の差があるという北山。澄んだ空気が心地よく、耳を澄まさなくても、小鳥のさえずりが聞こえてくる。外界のせせこましさを忘れ、心が自然と一体化し、居るだけで一回り大きくなったような気さえしてくる。

 「ここに来る前は、県庁に行きよったんですよ。もう、その時は出勤拒否症になろうごとあった。特に月曜は行きとうなかにやと思う時もあったばってん、今は毎日々々、気持ちよう出勤でくつさい。」

 相浦さんは今年59歳。来年は、定年退職を迎える。こんな自然の中で仕事ができるのも後一年だ。しかし、相浦さんの人生はまだまだこれから。ご自身もたくさんの夢を持っている。@国内、国外に行きたいところがいっぱいあるから、旅をしたい。A地域の区長や分館長になって今までお世話になった恩返しをしたい。B高齢者学級で勉強をしたい等々…。−あの頃は願いが言えた流れ星−これは、現在佐賀新聞に連載中のふるさと川柳世相』に出てきた相浦さんの一句。大人になっても多くの願いや夢を持つ相浦さん、子供の頃はどんなスケールの夢を持っていたのだろうか。



※プロフィールなどの記述は「月刊タウン情報さが」掲載当時のものです。

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